USBフラッシュメモリーの故障の中で、重度物理障害と呼ばれる故障はいったいどんな状態なのでしょう?

 

 

 

重度障害メモリーIC不良のデータ復旧

重度障害メモリーIC不良のデータ復旧

メモリーICのデータイメージをエラー補正して復旧

メモリーICのデータイメージをエラー補正して復旧

 

 

最も多いのは、メモリーICの障害です。

データが保存されているフラッシュメモリーICの内部で劣化が起こり、”1”と”0”で保存されているデータの読み取りがうまく出来なくなった状態です。

フラッシュメモリーは、IC内部でMOSFETと呼ばれる素子に電荷を蓄積し、そのMOSFETを流れる電流値からしきい電圧を判定することで読み出しを行っています。電荷の蓄積は、絶縁膜で囲まれた素子内で行われますが、この絶縁膜が書き換えに伴い劣化してデータの破損に繋がります。

そして、この絶縁膜の劣化を防ぐためのセル構造最適化、絶縁膜欠陥制御、スクリーニング試験、ベリファイ制御方式、不良ブロック置換など様々な対策が行われておりますが完全に防ぐことは出来ません。

そもそも、USBメモリーの寿命は製造時から最適な環境で保管された状態で約10年とされており、使用に伴い劣化は進みます。また、保存温度環境や連続書き込みなどで急速に劣化は進むのです。

 

弊社の実績では、100本中1本は1か月以内にエラーで読めなくなるものがあります。また、特定のモデルでは半数近くが1年以内に壊れると販売店の方が困ってご相談いただいた例もあります。

 

 

 

重度物理障害(基板破損)

重度物理障害(基板破損)

 

 

重度物理障害(コネクタ、ランド、コントローラーIC破損)

重度物理障害(コネクタ、ランド、コントローラーIC破損)

 

 

 

次に多いのは、基板が割れたり、コントローラーICが破損してデータが読めなくなった障害です。

この場合は、幸いな事にデータはほぼ100%復旧が可能です。データが保存されているメモリーICに破損が無ければ、弊社で処置してデータは元通りに戻ります。

基板が真っ二つに割れてしまっても、メモリーICさえ無事であれば、データは何とかなります。

 

 

コントローラーIC破損のため基板交換によるデータ復旧

コントローラーIC破損のため基板交換によるデータ復旧

 

 

コネクタが折れた衝撃でコントローラーIC破損になってしまった場合は、同型番のコントローラーICのドナー基板へのIC移植にてデータを復旧しております。ドナー基板は500枚ほど用意していますので、ほとんどのモデルに対応しております。

 

 

 

 

また、パソコンにデータを保存せず、USBメモリーに保存して、その保存されたファイルの編集、更新を繰り返すのは最も悪い使い方です。USBメモリーからファイルを開いて編集すると、数分ごとにソフトがキャッシュファイルをUSBメモリー内に保存して、書き換えを繰り返すため、劣化のスピードは著しく早くなります。

 

 

いずれにしても、USBフラッシュメモリーは、突然のデータの破損が避けられない事は間違いありません。編集するときは、いったんマイドキュメントやデスクトップに書類を保存する一時的なフォルダを作成して、そこへ編集したいファイルを保存してから、編集作業を行い、上書き保存後にUSBメモリーへコピーをする。

あくまでも、USBメモリーはデータを持ち歩くためだけの物で、パソコンのHDD内とUSBメモリーの両方にデータを保存しておくのが一番です。