新しいUSBメモリーは、USB3.0規格の物が多くなってきております。

USB3.0のコネクターは端子の数が多く、丈夫になっているので壊れにくいのですが、ひとたび壊れると重度の障害になることが多いです。

 

 

USB3.0端子

上の写真がUSB3.0規格の端子部分です。9本の端子がはんだ付けされています。

下の写真は、USB2.0規格の端子部分です。4本の端子がはんだ付けされています。

USB2.0端子

 

 

今回修理依頼のあった、USBメモリーは、写真の下にあるUSBコネクタが無くなってしまっているものです。一緒に写っているのは、ドナー用に仕入れたUSBメモリーを開封して分解したところ。

 

USBメモリーRUF3-HPM8G-SV

 

 

データ復旧の依頼があったのは、BUFFALOのRUF3-HPM8G-SVというUSBメモリーです。USB2.0でもUSB3.0でも動作するもので、抜くと自動収納されるオートリターン機構のタイプです。

 

引き抜くときにカチッとバネで収納されるので、キャップも要らずスマートなので、このスタイルのモデルは他社にもあります。同じ自動収納で良く見かけるSONY製の製品でも自動収納タイプはトラブルが多いです。

スライドして収納させるため、コネクタの根本部分の構造を丈夫に出来ないという構造上の欠点があります。そのため、端子が折れてしまったり曲がってしまう故障が多発してしまうのです。私はず~っと前からこの点に気が付いていたのですが、まぁメーカーさんはスタイル重視の観点から、売れる商品を作ることにばかり目が行っているのでしょう。

 

 

さて、今回のUSB2.0よりも丈夫で壊れにくいはずのUSB3.0のコネクタですが、無残にも折れ曲がってしまって取れています。

ただ、折れただけなら端子部分の修理でデータは復旧出来るのですが、今回のUSBメモリーはそうではありません。

端子の抵抗値はほぼ正常なのですが、正常に認識されません。

コントローラーICか、メモリーIC側に障害が発生しているようです。

 

 

弊社に400本ほどあるドナー基板から壊れたものと同じ基板を探したのですが、新しい機種だったので、同じものが無い。

仕方なくPC-3000で解析作業を開始しました。データ領域にあるデータを取り出して保存は出来るのですが、取り出したデータは「1」と「0」の集まりで、いわゆるビットデータなのです。これをエクセルや画像などのファイルに復元しなくてはならないのですが、復元に必要なコントローラーICの詳細なデータ(ソリューションファイルと呼ばれます)がまだ公開されていないのです。

USB3.0用のコントローラーICはまだ出来たばかりの物が多く、解析が難しい状況です。

 

 

やはり、こういう時は基板交換に限ります。

 

お客様に事情を説明し、同じUSBメモリーを他に所有していないか確認をお願いしたところ、持っていないけれども型番がわかるということで昨日ご連絡いただきました。

早速ドナー部品を2店舗から仕入れました。同じ型番でも基板のICが違う事が多いからです。そして、翌日にはドナー部品が届いたので、早速基板の入れ替え作業を行いました。

お客様のメモリーICを仕入れたドナー基板にはんだ付けして、パソコンに接続すると、無事に認識して、データを読み出すことが出来ました。

 

 

 

いや~良かった良かった。データが出るとホッとします。

大事なCADデータだったようですが、無事すべてのデータが復旧出来ました。