基板が折れたUSBメモリーからのデータ復旧

月曜日に、基板がバキッと折れてしまったUSBメモリーからのデータ復旧が2本ありました。

折れたUSBメモリーの修理

 

1本目は、木更津市からのお持込でした。

パッと見た感じでは、メモリーICに破損もないしコントローラーICとメモリーICを正常なドナー基板に移植すれば簡単に直るかな?と思いながら、在庫の基板を確認すると、BUFFALO製で同じものがあります。

OTIというチップメーカーのコントローラーが搭載されているドナー基板です。OTI製品のものは数はそれほど多くはありませんが、運良く同じものがあったので、30分程度でデータ復旧します。とお客様へ伝えてお待ちいただくことにしました。

 

 

まずはお客様のメモリーICだけ取り出して一応PC-3000にてデータの抽出をしておきます。512MBのデータなので、抽出は数分です。

ロシアのサーバーへコントローラーICのソリューションファイルを探しに行きますが、残念!!同じ型番のファイルがありません。近い型番のファイルで試しましたが、PC-3000ではデータの復元が出来ませんでした。

 

 

 

 

くそ~!やっぱり基板交換しか無いか。

ドナー基板へ今外したメモリーICを取り付けます。

 

 

折れた基板からICの取り外し

 

 

しかし、それだけでは正常に認識されませんでした。コントローラーICの型番がほんの少し違っていたためです。型番が1番違えばデータは出ません。

コントローラーICを取り外して、こちらも移植したのですが、基板が折れた衝撃で、なんと! コントローラーICの端子が2本根元から折れています。

通常なら、ここで終わった・・・。となるのでしょうが、そこは意地でハンダ付けを行います。

 

 

ICの端子が折れています

 

 

極細ジャンパー線を顕微鏡を見ながら折れたわずかな金属部分にはんだ付けしました。

 

 

折れた端子を半田修理

 

 

そして、お待たせすること1時間。

ようやくデータを復旧することが出来ました。

 

バンザーイ!!

結構体力を消耗しました。

1時間くらい休憩が必要な感じです。もう1本折れたメモリーが来ていましたがこちらは翌日へ持越し。

 

 

 

そして、火曜日再び折れたUSBメモリーに挑戦です。

 

昨日と同じBUFFALO製だったので、基板はかなり多く在庫しているコントローラーICの型番がSM3257ENというシリーズなのですが、メモリーICが変わっています。

サムソンのメモリーが多いのですが、今回の物は東芝製のメモリーICです。

 

 

SM3257ENは沢山基板在庫があります

 

 

確か、同じのがあったはずだけど・・・。

見つからなかったので、とりあえず近い東芝製のメモリーICを搭載した基板に入れ替えてみます。

しかし、正常に認識されません。

PC-3000でも出ませんでした。今日は、他にSONYのUSBメモリーがPC-3000で無事データ復旧出来たのですが、やっぱりレアな基板だとダメなようです。

 

 

 

さらに、いろいろと基板の在庫をの山を探すと、ありました!同じ基板です。

 

 

 

 

折れた基板を入れ替えてデータ復旧

 

 

 

こちらにお客様のメモリーICを移植したところ、無事データが復旧出来ました。

 

 

いや~、かなり疲れましたが、お客様に喜んでもらえて疲れも吹っ飛びました。