USBメモリーの基板が折れてしまったという修理の依頼がありました。
BUFFALOの16GBのUSBメモリーです。
定形外郵便で到着し、すぐにメモリーを確認すると、見事に基板が割れています。
コントローラーICの部分が割れており、お客様にてコントローラーICは紛失したようです。
このメモリーICは、TLGA-52とかLGA-52という規格のメモリーICで、ICの端子が周囲についていないタイプです。
450度で30秒ほど熱して取り外します。
今回は基板の両面にメモリーICが合計2枚装着されているので、慎重に2枚のメモリーICを取り外しました。
まずは、PC-3000にてデータ解析を行いますが、コントローラーICとの兼ね合いなのか、うまくデータが復旧出来ません。
こうなると、私の手でデータを救出するしか無いわけで・・・。
まずは同じ基盤を探します。
在庫の基板を探すと、ありました!
こちらは、8GBのメモリーで、ICが1枚しか搭載されていませんが、ジャンパーとなっている抵抗を付け替えることにより、16GBのメモリー用の基板に早変わりです。
交換用基板が用意出来たので、後はメモリーICの貼り換えです。
ICをはんだ付けする前に、まずはメモリー側のはんだをすべて除去して、アルコールで油分をふき取ります。
基板側に半田メッキを施します。多すぎても少なすぎてもダメなのですが、これは経験です。
450度の熱風で30秒でしっかりとICがはんだ付けできました。
これを2回繰り返して両面のICを貼り付けます。
データ復旧用のPCに、メモリーICを貼り換えたUSBメモリーを接続すると、LEDランプが赤く点滅し、データを読み出すことが出来ました。
今回は10GBのデータがありました。破損は無いようです。
お客様に電話して、状況とお見積りをご連絡して、ご了承いただいてからのご返送となります。